こんにちは、北見尚之です。
パーマカルチャーとは、人間の生活にとっての恒久的に持続可能な環境を作り出すためのシステムのことを言います。この言葉は、永久的なという意味のパーマネントと農業(アグリカルチャー)を組み合わせた造語なのですが、そのパーマカルチャーに世界的な関心が集まっています。あのロックフェラー財団がそのパーマカルチャーの研究費をだしているそうです。
それは何故かと言いますと、やはり将来的なエネルギー危機に備えてということではないでしょうか。食糧危機の際に、どうやって食べ物を確保し、また作るのか、インフラがなくなった時にも生活を成り立たせるにはどうしたらよいのか、などが盛んに議論されているそうです。
これって、エネルギーが枯渇した状況を考えているのではないかという話なのですが、そんな単純な話なのでしょうか。これからの人口増加とエネルギー供給のバランスの崩れは、すでに起こっているとも言われています。
また、中国がいままでのエネルギー政策をひっくり返して、急にクリーンエネルギーに方向転換すると発表し、いま国を挙げて石油資源に頼らないエネルギー確保を急いでいますし、ヨーロッパ各国ではいずれガソリン車は廃止にすると宣言しています。
世界は急速に脱炭素社会への転換を図ろうとしているわけで、可能な限り急いで、次世代エネルギーが確保できたらその分だけ、すぐにでも脱炭素エネルギーに切り替えようとしているように見えます。
石油に頼らない、エネルギー分散の動きはすでに起こっているのです。
そこで、パーマカルチャーに関心がいくのは良い発想だと思いますが、これってかつての日本の循環型社会生活のことですよね。自然からとれるものを無駄なく使い、また自然に還元していく、自立循環型の都市構造です。ひたすら消費拡大してきたいままでの社会とは全く違う未来へと、世界は経済システム、社会構造などすべてにおいて、大きな転換を成し遂げようとしています。
北見尚之