自然の命をいただく「いただきます」の本当の意味

こんにちは、北見尚之です。

昨夜、外食をした時に隣のテーブルの家族がみなで「いただきます」と言っていたのを微笑ましく感じました。が、ちょっと待てよ、それって昔はみんなが当たり前のように言っていたよな、とも思ったのですね。いつだったかのニュースで聞いた事ですが、学校給食を食べるときに、給食代は払っているのだから、「いただきます」など言わなくてよい、と子供に教えている親がいるとか。

それってどうなのでしょう。いったい誰に対して「いただきます」と言っているのでしょうか。一つは食事を与えてくれた人に対してでしょう。なので、給食代は払っているのだからという理由で、子供に「いただきます」と言わせないのでしょうか。私は、その食事を作ってくれた人に対しての御礼だと思うのです。ただ、それが調理してくれた人だけでなく、自然そのものへの感謝だとも思っています。作物を育てる畑って、どんなにほじっても大きな石ころなんてでてこない、柔らかい土です。でも石がでてこないようにするのにどれくらい耕したら、そんな畑や田んぼになるのか。数年ではできないそうです。少なくとも数十年耕し続けて、出てくる石を取り除き、育てて、また育ててやっといまの畑や田んぼになっているのだそうです。ものすごく根気と愛情のいる仕事です。

ごはん1杯分の米は稲三束分だそうですが、稲3束を育てるとオタマジャクシ30匹以上が一緒に育つそうです。それにともなう小さな虫たちや、それを餌とするトンボたち、農業とはそれらの生き物の中からほんの一部を分けていただく行為なのだと思います。

北見尚之

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